
シルデナフィル(バイアグラジェネリック)の処方禁忌

シルデナフィル(バイアグラジェネリック)の処方禁忌
狭心症などで、硝酸薬で治療中の方や、不整脈で抗不整脈薬で治療中の方は服用しないでください。(※20歳未満の方への処方は行っておりません。)
この薬は、すべての方に適するわけではありません。硝酸薬(飲み薬・舌下錠・貼り薬・注射・吸入剤など)、抗不整脈薬(アミオダロン塩酸塩)を使っている方は、決して本剤を服用しないでください。
例えば、狭心症の発作の治療によく処方されるニトログリセリンを飲んでいる方、貼り薬を貼っている方、吸入している方などは、血圧が危険なレベルまで下がり、死に至ることがありますので、絶対に服用しないでください。
また、他にも飲んでいる薬があれば、必ずそのことを医師または薬剤師にお話しください。
次に該当する方はシルデナフィル(バイアグラジェネリック)の処方ができませんのでご注意ください。
1.シルデナフィル(バイアグラジェネリック)に対し過敏症の既往歴のある患者
2.硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)を投与中の患者
3.心血管系障害を有するなど性行為が不適当と考えられる患者
4.重度の肝機能障害のある患者
5.低血圧の患者(血圧<90/50mmHg)又は治療による管理がなされていない高血圧の患者(安静時収縮期血圧>170mmHg又は安静時拡張期血圧>100mmHg)
6.脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の既往歴が最近6ヵ月以内にある患者
7.網膜色素変性症患者[網膜色素変性症の患者にはホスホジエステラーゼの遺伝的障害を持つ症例が少数認められる。]
警告
(1)シルデナフィル(バイアグラジェネリック)と硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を降下させることがあるので、シルデナフィル(バイアグラジェネリック)投与の前に、硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤が投与されていないことを明確に医師に報告してください。シルデナフィル(バイアグラジェネリック)使用中、シルデナフィル(バイアグラジェネリック)使用後もそれらの薬剤が投与されていないかを報告してください。命に係る事態に陥らないためにも必ず守ってください。
(2)死亡例を含む心筋梗塞などの重篤な心血管系等の有害事象が報告されているので、シルデナフィル(バイアグラジェネリック)投与の前に、心血管系障害の有無を必ず主治医に確認しておく必要があります。
性行為は心臓に負担をかけます。この薬を飲む前に、健康状態について医師とよく話しましょう。とくに心臓に関する持病のある方(狭心症や重度の心血管系障害・心不全など)や脳血管に病気のある方(脳出血・脳梗塞など)は、死に至ることがありますので、ご相談ください。
以下の薬と併用すると体に悪影響を及ぼす危険性があるので受診の際には現在服用している薬の名前が分かるようにしておいてください。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
---|---|---|
硝酸剤及びNO供与剤 ニトログリセリン 亜硝酸アミル 硝酸イソソルビド ニコランジル等 | 併用により、降圧作用を増強することがある | NOはcGMPの産生を刺激し、一方、本剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介するNOの降圧作用が増強する。 |
アミオダロン塩酸塩 (アンカロン)(経口剤) | アミオダロン塩酸塩によるQTc延長作用が増強するおそれがある。 | 機序不明。 類薬とアミオダロン塩酸塩の併用により、QTc延長があらわれるおそれがあるとの報告がある。 |
sGC刺激剤 リオシグアト(アデムパス) | 併用により、症候性低血圧を起こすことがある | リオシグアト投与によりcGMP濃度が増加し、一方、本剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの細胞内濃度が増大し、全身血圧に相加的な影響を及ぼすおそれがある。 |
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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チトクロームP450 3A4阻害薬(リトナビル、ダルナビル、エリスロマイシン、シメチジン、ケトコナゾール、イトラコナゾール等) | リトナビル、エリスロマイシン、シメチジンとの併用により、本剤の血漿中濃度が上昇し、最高血漿中濃度(Cmax)がそれぞれ3.9倍、2.6倍、1.5倍に増加し、血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)がそれぞれ10.5倍、2.8倍、1.6倍に増加した。低用量(25mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること。 | 代謝酵素阻害薬によるクリアランスの減少 |
チトクロームP450 3A4誘導薬(ボセンタン、リファンピシン等) | 本剤の血漿中濃度が低下する。 | 代謝酵素誘導によるクリアランスの増加 |
降圧剤 | アムロジピン等の降圧剤との併用で降圧作用を増強したとの報告がある。 | 本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用による降圧作用を増強することがある。 |
α遮断剤 | ドキサゾシン等のα遮断剤との併用でめまい等の自覚症状を伴う血圧低下を来したとの報告がある。降圧作用が増強することがあるので、低用量(25mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること。 | 本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用による降圧作用を増強することがある。 |
カルペリチド | 併用により降圧作用が増強するおそれがある。 | 本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用による降圧作用を増強することがある。 |
食事の影響
健康成人16名にシルデナフィル(バイアグラジェネリック)50mgを食後又は空腹時に単回経口投与し、体内動態に及ぼす食事の影響を検討した。シルデナフィル(バイアグラジェネリック)のTmaxは食後及び空腹時投与でそれぞれ3.0及び1.2時間であり、食後投与により吸収速度が有意に減少し、Tmaxが1.8時間延長することが認められた。Cmaxは食後投与で149ng/mL、空腹時投与で255ng/mLであり、AUC∞はそれぞれ697.5及び806.2ng·hr/mLであった。食後投与によりCmax及びAUC∞は空腹時に比べてそれぞれ42%及び14%有意に減少した。
Tmax : 最高血中濃度到達時間
Cmax : 最高血中濃度