アトピー治療のステロイドで抜け毛は起きる?原因の違いと安全なAGA治療の選び方【医師監修】
本記事はAGA治療の専門医院として23年以上の実績がある、リブラクリニックが制作したものです。
「アトピーの治療でステロイドを使い始めたら、抜け毛が増えた気がする」
「筋トレで使ったステロイドのせいで薄毛が進んでいる」
こうした不安を感じている方は少なくありません。ただし、「ステロイド」という言葉が指す薬には、まったく異なる2種類があります。
アトピー治療に用いる抗炎症薬(コルチコステロイド)と、筋肉増強目的に使われる薬(アナボリックステロイド)では、抜け毛への影響がまったく異なります。この2つを混同したまま対処すると、適切な治療から遠ざかってしまいます。
本記事では、2種類のステロイドと抜け毛の関係を整理し、アトピーとAGA(男性型脱毛症)が重なった場合の安全な治療の選び方を解説します。
- アトピー治療で処方されるステロイド外用薬が直接脱毛を引き起こす可能性は低く、真の原因は掻き壊しと頭皮の炎症
- アナボリックステロイドはDHTを急増させ、毛包を急速にミニチュア化させてAGAを進行させる
- 安全なAGA治療の根拠は、日本皮膚科学会のガイドラインで推奨度Aを獲得した承認薬の使用
この記事の監修者
甲斐沼 明(かいぬま あきら)
前任の日髙士郎先生からの要望を受け、令和7年12月よりリブラクリニック目黒院院長に就任。長年の臨床経験を活かし、ED治療・AGA治療に取り組む。
ステロイドは2種類あり、抜け毛への影響はまったく違う
「ステロイド」には抗炎症薬と筋肉増強剤の2種類があり、抜け毛との関係は正反対です。混同しないことが正しい対処の出発点になります。
コルチコステロイドとアナボリックステロイドの違い

医療現場でアトピー性皮膚炎に処方されるのは「コルチコステロイド(副腎皮質ステロイド)」です。これは炎症を鎮める抗炎症薬であり、痒みや皮膚の炎症を抑えることを目的に使われます。
副作用を心配する方は多いものの、適切に使用することで頭皮の炎症をコントロールする薬として、皮膚科学会のガイドラインでも推奨されています。
参考:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024|日本皮膚科学会
一方、「アナボリックステロイド(同化ステロイド)」はテストステロンに似た構造を持つ化合物で、筋肉の増強を目的として使用されます。
一部の疾患に医療として処方されることがあるものの、スポーツや筋力トレーニングでの使用は多くの国で禁止されており、日本でも厳しく規制されています。
抜け毛との関連においても、この2種類は別の経路で作用します。「ステロイドを使っているから薄毛になった」と一括りにしてしまうと、原因を誤認したまま対処を続けることになります。
円形脱毛症でステロイド外用薬が推奨される根拠
コルチコステロイドは、条件によっては抜け毛を「引き起こす薬」ではなく「治す薬」として使われます。
自己免疫反応によって毛根が攻撃される円形脱毛症では、脱毛面積が頭部の25%未満の場合、strong〜strongestクラスのステロイド外用薬の塗布が第一選択の治療法として医学的に推奨されています。
「ステロイド=抜け毛を引き起こす薬」というイメージは、少なくともコルチコステロイドには当てはまりません。大切なのは、どちらのステロイドを使っているかを正しく区別することです。
アトピー治療のステロイドで抜け毛は起きるのか
「ステロイドを塗っているから髪が抜けるのでは」と心配する方は多いですが、実際の原因は別のところにあります。ステロイド外用薬と抜け毛の関係、そして本当の原因を整理します。
ステロイド外用薬が直接脱毛を引き起こす可能性は低い
アトピー性皮膚炎の頭皮にステロイド外用薬を塗布することは、それ自体が直接的な脱毛を引き起こすとは考えにくいというのが現在の医学的見解です。
前述の日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」でも、頭皮の炎症を抑えるために、適切なステロイド外用薬と保湿剤を使い続けることが推奨されています。
ステロイドへの漠然とした不安から自己判断で塗布を中断すると、炎症が再燃して頭皮環境がさらに悪化します。不安がある場合は医師に相談し、適切な使い方を確認しましょう。
アトピーの抜け毛の本当の原因
アトピー患者の頭皮で抜け毛が起きる主な原因は、ステロイドではなく以下の2つです。
●掻き壊しによる物理的ダメージ
アトピーの激しい痒みに耐えられず頭皮を掻き続けると、毛根が引っ張られて傷つきます。掻き壊しが繰り返されると毛包が傷つき、成長途中の毛がうまく育たなくなります。抜けた毛に途中で切れたものが混ざっていたら、掻き壊しが原因かもしれません。
●頭皮の炎症とバリア機能低下
アトピーによる頭皮の炎症は、毛包の周辺にも広がります。バリア機能が低下した頭皮は乾燥しやすく、痒みがさらにひどくなるという悪循環に陥ります。
炎症が長期間続くと毛根の成長期が短縮され、抜け毛が増加します。逆に言えば、ステロイド外用薬で炎症をしっかりコントロールすることが、毛包を守ることにつながります。
アトピー性脱毛とAGAを見分けるチェックポイント

自身の抜け毛がアトピー由来なのか、AGA(男性型脱毛症)由来なのかを判断するための目安があります。
ただし、この表はあくまで参考であり、自己診断に頼らず専門医を受診することをおすすめします。
| 特徴 | アトピー性脱毛 | AGA(男性型脱毛症) |
|---|---|---|
| 抜け毛のパターン | 掻き壊した部位を中心にまだらに抜ける | 前頭部・頭頂部から規則的に後退する |
| 毛の状態 | 途中で切れた毛が混ざる | 細く短い毛が増えていく |
| 頭皮の状態 | 赤み・かゆみ・フケを伴うことが多い | 比較的きれいな頭皮のまま進行する |
| 進行のペース | 炎症の状態に連動して変動しやすい | 数年単位でゆっくり進行する |
アトピーとAGAを同時に抱えているケースも少なくありません。どちらの特徴も当てはまると感じる場合、両方を同時に治療する必要があります。
アナボリックステロイドはなぜ薄毛を加速させるのか
アナボリックステロイドを使うと、通常のAGAでは考えられないスピードで薄毛が進むことがあります。背景にあるホルモンの変化とヘアサイクルへの影響を見ていきます。
DHTが増えすぎると毛包が縮小する
アナボリックステロイド(AAS)を使うと、体内のテストステロンが本来の水準をはるかに超えて増加します。
2024年に発表されたPubMedの研究(PMC11931090)では、テストステロンの使用量が週50〜2000mgという用量に達するケースが報告されています。
参考:Hair loss in athletic testosterone use in males: a narrative review(PMC11931090)
このテストステロンは、「5αリダクターゼ」という酵素によってDHTへと変換されます。DHTが毛根の受容体に結合すると、毛包が次第に縮小(ミニチュア化)し、最終的に毛が生えなくなります。
アナボリックステロイドの使用はこの変換を著しく促進させるため、AGAの遺伝的素因がある男性ほど、急速な薄毛の進行が起きやすくなります。
DHTとAGAの関係については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:ジヒドロテストステロン(DHT)とは?AGA・性機能への影響と対策を専門家が解説【医師監修】
成長期が数ヶ月に縮まるとどうなるか

健康な状態では、髪の「成長期(アナゲン)」は2〜6年間続き、この期間に毛髪は十分な太さと長さまで育ちます。
2023年に発表されたPMC10456445の研究データでは、アナボリックステロイドを慢性的に使用すると、この成長期がわずか数ヶ月にまで短縮されることが確認されています。
成長期が短くなれば、十分に育つ前に毛が抜け落ちます。次第に産毛のような細く短い毛しか生えない状態へと移行し、最終的には毛包そのものが消失していきます。
通常のAGAより進行速度が速い点が、アナボリックステロイド使用による薄毛の特徴です。
参考:Innovative Reports on the Effects of Anabolic Androgenic Steroid Abuse(PMC10456445)
アトピーとAGAが重なったらどう治療を進めるか
両方を同時に抱えている場合、頭皮の炎症を先に落ち着かせることがAGA治療の効果を高めるカギになります。
頭皮の炎症コントロールが最初のステップ
AGA治療薬を使い始める前に、頭皮の炎症を落ち着かせることが重要です。炎症が続いている状態ではAGA治療薬の効果が正確に評価できず、頭皮へのさらなる刺激になるリスクもあります。
アトピーによる頭皮炎症を落ち着かせるためのポイントは以下のとおりです。
- 医師の指示に基づいたステロイド外用薬・保湿剤の継続使用: 自己判断での中断は炎症の再燃につながります。皮膚科専門医の指示に従って治療を続けることが基本です
- アミノ酸系または抗真菌成分配合の低刺激シャンプーの使用: 頭皮への刺激が少なく、マラセチア(常在菌)の過剰繁殖を抑える効果も期待できます
- 掻き壊しを防ぐための痒みコントロール: 保湿と炎症抑制で痒みを軽減し、物理的な毛根ダメージを最小限に抑えます
これらのケアで頭皮環境が改善した段階で、AGAの治療介入を並行して検討します。
AGAの進行が疑われたら専門医に相談する
生え際や頭頂部から薄毛が規則的に進んでいると感じたら、毎日のスカルプケアだけでは止められません。AGAの進行を抑えるには、毛包を縮小させているDHTを薬で減らす治療が必要です。
アトピーを持つ方でも、頭皮の炎症が落ち着いていればAGA治療薬を使えます。ただし、使用する薬の適切な選択と定期的な経過観察のために、AGA専門医への相談が欠かせません。
未承認薬を避け、ガイドライン推奨の国内承認薬で治療する
AGA治療薬のなかには国内未承認で健康被害のリスクが高いものもあります。安全に治療を続けるために、避けるべき薬と選ぶべき薬を整理します。
ミノキシジル内服薬に潜む健康被害リスク
「ミノタブ」の名で知られるミノキシジル内服薬は、もともと海外で重篤な高血圧の治療薬として開発された薬剤です。日本国内ではいかなる適応でも承認されておらず、AGA治療薬として認可している国もありません。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」では、ミノキシジル内服薬について【推奨度D(行うべきではない)】と明記されており、動悸・血圧低下・全身のむくみ・肝機能障害などの重大な副作用リスクが指摘されています。
さらに、国内未承認薬を使用して健康被害が生じた場合、厚生労働省の「医薬品副作用被害救済制度」は適用されません。
費用負担だけでなく、救済の手段すら失われることになります。個人輸入にとどまらず、オンラインクリニックが海外から輸入して処方するケースも同様のリスクがある点に注意が必要です。
『医薬品副作用被害救済制度』について詳しくは下記サイトをご覧ください。
参考:医薬品副作用被害救済制度 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
AGA治療薬の海外製品全般に潜むリスクについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:AGA治療薬の海外製(個人輸入)の危険性と国内正規品との違い、選び方を解説【医師監修】
フィナステリドとデュタステリドでDHTを抑える
厚生労働省が承認し、ガイドラインで最高評価を得ているAGA治療薬が、フィナステリドとデュタステリドです。両薬剤とも日本皮膚科学会ガイドラインで【推奨度A(行うよう強く勧める)】の最高評価を獲得しています。
- フィナステリド(先発医薬品:プロペシア): 5αリダクターゼII型を阻害し、DHTの生成を抑えます。成長期の短縮を防ぎ、毛包のミニチュア化の進行を食い止めます
- デュタステリド(先発医薬品:ザガーロ): I型とII型の両方の5αリダクターゼを阻害するため、DHTの抑制効果がより強力です
アナボリックステロイドの使用で急速にAGAが進行した場合も、この2剤でDHTを抑えることが有効な対策になります。
リブラクリニックのAGA治療薬の価格は以下のとおりです。初診再診ともに診察料無料で、かかる費用はお薬代のみです。
| AGA治療薬 | 価格 |
|---|---|
| プロペシア錠1mg(オルガノン) | ・8,200円(1箱28錠) ・38,500円(5箱140錠)※1箱あたり7,700円 |
| フィナステリド錠1mg「トーワ」(東和薬品) | ・4,300円(1ボトル30錠) ・20,000円(5ボトル150錠)※1ボトルあたり4,000円 |
| フィナステリド錠1mg「FCI」(富士化学工業) | ・4,300円(1箱28錠) ・20,000円(5箱140錠)※1箱あたり4,000円 |
| フィナステリド錠1mg「VTRS」(ヴィアトリス製薬) | ・4,900円(1箱28錠) ・23,500円(5箱140錠)※1箱あたり4,700円 |
| ザガーロカプセル0.5mg(グラクソ・スミスクライン) | ・10,500円(1箱30カプセル) ・50,000円(5箱150カプセル)※1箱あたり10,000円 |
| デュタステリド錠0.5mgZA「トーワ」(東和薬品) | ・5,500円(1箱30錠) ・25,000円(5箱150錠)※1箱あたり5,000円 |
| デュタステリド錠0.5mgZA「明治」(Meファルマ) | ・6,000円(1箱30錠) ・27,500円(5箱150錠)※1箱あたり5,500円 |
| デュタステリドカプセル0.5mgZA「トーワ」(東和薬品) | ・7,000円(1箱30カプセル) ・32,500円(5箱150カプセル)※1箱あたり6,500円 |
フィナステリドとデュタステリドの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:フィナステリド錠とデュタステリド錠/カプセルの違いとは?効果、副作用、費用を徹底比較【医師監修】
ミノキシジル外用薬で発毛を促す
同じミノキシジルでも、外用薬(頭皮への塗布薬)は内服薬とは安全性がまったく違います。
ミノキシジル外用薬は頭皮の局所的な血流を改善し、毛母細胞を活性化して発毛を促します。全身への吸収量が少ないため、循環器系への重大な副作用リスクが極めて低い薬剤です。日本皮膚科学会ガイドラインでも【推奨度A】として強く推奨されています。
フィナステリドまたはデュタステリドによるDHT抑制(守りの治療)と、ミノキシジル外用薬による発毛促進(攻めの治療)を組み合わせることが、AGA治療において最も理にかなったアプローチです。
| AGA治療薬 | 価格 |
|---|---|
| ミノキシジル配合外用液5% 60ml(富士化学工業) | ・5,000円(1本) ・9,000円(2本)※1本あたり4,500円 |
リブラクリニックなら安全かつプライバシーを守って治療できる
リブラクリニックでは、来院せずに受診でき、国内正規品の承認薬(プロペシア、ザガーロおよびその各ジェネリック、ミノキシジル外用液)を安全に処方できる体制を整えています。
診察料は初診・再診ともに無料で、かかる費用はお薬代と配送料のみです(1万円以上で送料無料)。
配送時には送り主名を「L商品センター」に変更できるほか、品名を「サプリメント」に変更することも可能です。支払いはクレジットカード・銀行振込・代金引換に対応しています。
AGA治療のオンライン診療の詳細については、以下をご確認ください。
関連記事:AGA治療薬のオンライン診療|スマホひとつで完結・最短当日発送
まとめ:ステロイドの種類を正しく理解して安全なAGA治療を
「ステロイド」と抜け毛の関係は、コルチコステロイドかアナボリックステロイドかによって大きく異なります。アトピー治療のステロイド外用薬が直接脱毛を引き起こす可能性は低く、掻き壊しと頭皮の炎症が真の原因です。
一方、アナボリックステロイドはDHTを急増させ、AGAを急速に進行させます。治療の第一歩はガイドライン推奨度AのフィナステリドまたはデュタステリドによるDHT抑制です。未承認薬(ミノタブ等)は避け、当院のオンライン診療で国内正規品による安全な治療を始めてください。
当院で取扱の薬品
当院では、国内正規品のプロペシアとフィナステリド錠(プロペシアジェネリック)、ザガーロとデュタステリド錠/カプセル(ザガーロジェネリック)、ミノキシジル配合外用液5%、カルプロニウム塩化物外用液5%を処方しております。処方や服用方法に関して詳しくは下記ページをご覧ください。
- プロペシア(フィナステリド)とは?効果・副作用・費用から注意点まで専門医が徹底解説【医師監修】
- 当院で取扱のプロペシアジェネリック(フィナステリド錠)(東和薬品株式会社/富士化学工業株式会社/ヴィアトリス製薬合同会社)
- ザガーロ(デュタステリド)の効果や副作用、服用方法と注意点を解説【医師監修】 – AGA治療のリブラクリニック
- 当院で取扱のザガーロジェネリック(デュタステリド錠/カプセル)(東和薬品株式会社/Me ファルマ株式会社)
- ミノキシジルの効果と副作用、内服薬と外用薬の違いについて解説【医師監修】
- 【医師監修】カルプロニウム塩化物の処方と服用方法 –AGA治療のリブラクリニック
当院では電話での問診にてオンライン診療を実施しております。来院不要でかかる費用はお薬代と送料のみですので、お気軽にご相談ください。
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